熱を加えることで変化するコラーゲンの変性について紹介。あわせてコラーゲンの種類や、加熱していない非変性コラーゲンについても紹介します。

コラーゲンは加熱すると変化してしまう

コラーゲンは熱で変化してしまう

コラーゲンは人間や動物の体を構成する主要なタンパク質のひとつ。1本約10万の繊維状のタンパク質が3本集まって螺旋の鎖構造になっています。この鎖がしっかりと結びつき、私たちの組織の構造を維持しているのです。コラーゲンは皮膚や腱、軟骨、歯茎、血管などに多く含まれていて、セラミドやヒアルロン酸と並ぶ3大保湿成分といわれています。

人間の体内に最も多く存在しているのはI型のコラーゲンで、肌の潤いをキープするのに役立っています。しかし、このコラーゲンは熱に弱く、動物由来のものでも40℃程度、魚由来のものなら約30℃で構造が変化してしまいます。これを変性と呼び、変性したコラーゲンはゼラチンと呼ばれます。

軟骨を構成するのはⅡ型コラーゲン

コラーゲンとひとことでいっても実は20種類以上の型があることが分かっています。その中でも関節に多く含まれているのがⅡ型のコラーゲン。このⅡ型のコラーゲンは繊維性コラーゲンと呼ばれるもので、関節・軟骨に含まれているほか、眼の角膜や硝子体の成分でもあります。

軟骨の成分の約70%は水分ですが、次に多いのがこのⅡ型コラーゲンで約20%を占めます。さらにプロテオグリカンが約2%となっています。つまり、関節痛を和らげるためには肌のハリを高めるⅠ型コラーゲンをたくさん摂ってもあまり意味がありません。Ⅱ型のコラーゲンを摂ることが大切で、さらに熱で変化させることなく抽出した非変性のⅡ型コラーゲンなら、体内にある状態に近い状態で吸収されるため効率が良いと考えられています。

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