ここではプロテオグリカンの基礎知識を解説しています。プロテオグリカンと関節の関係や人の体への作用について詳しく紹介しています。

プロテオグリカンとは

プロテオグリカンの基礎知識

プロテオグリカンは人や動物の軟骨を構成する糖タンパクの一種です。プロテオグリカンに含まれる糖は水と相性が良く、多量の水分を蓄えておくことができる性質があるため保水性に優れていること、衝撃を吸収する作用をはじめとして、私たちの体を健康的に維持するために重要な役割をたくさん担っています。

プロテオグリカンは19世紀末に発見されて以降、しばらくの間は牛から採取したものが主流でしたが、抽出できる量が極めて少ないことから1gあたり3,000万円以上にもなりました。そのため、あまり一般家庭に広がらなかった経緯があります。

ところが、近年は弘前大学での研究によって鮭の鼻軟骨から高純度なプロテオグリカンを大量に抽出できる技術が開発され、現在の市販されている価格帯でサプリメントなどに配合できるようになりました。鮭の鼻軟骨から大量かつ安価に精製する技術は日本、アメリカ、ロシアで特許取得を取得しています。

プロテオグリカンと関節

プロテオグリカンと関節には深いつながりがあります。プロテオグリカンは軟骨を構成する成分の1つです。人や動物の関節には必ず軟骨組織があります。軟骨がクッションの役割を果たしてくれているため、関節を曲げ伸ばししても骨と骨が直接ぶつからずにすんでいます。軟骨細胞は体内で生成される成分によって構成されており、最終的には石灰化して骨になりますが、そこに新たに軟骨が作られるというサイクルをくり返しています。

プロテオグリカンは人の体内で生成されますが、体重の増加やホルモンバランスの変化、年齢を重ねることによって生成量が少なくなります。そうなると軟骨組織は徐々に減っていき、ある段階で関節を曲げたり伸ばしたりした時に骨同士がぶつかり合うようになってしまいます。特に膝は体重のほぼ全てを支える関節なので、緩衝材がなくなることで強い痛みが生じやすくなります。

プロテオグリカンには軟骨細胞の生成を促すことや、軟骨の石灰化を抑制する働きがあります。そのため、プロテオグリカンを摂取することで膝の痛みが改善されるのです。

他にもある!プロテオグリカンの魅力

プロテオグリカンを摂取することは関節を緩和させるだけではありません。プロテオグリカンは保水性にも優れているため、美容効果も期待できます。そのため化粧品などに配合されることも多い成分です。

加齢によるシワや皮膚のたるみを改善するためにヒアルロン酸やコラーゲンの摂取をすることがあると思います。プロテオグリカンにはこのヒアルロン酸やコラーゲンをサポートする働きもあります。ヒアルロン酸やコラーゲンは、プロテオグリカンが加わることによってより効果を発揮し、皮膚のハリや弾力を生み出す力を取り戻すことにつながります。

この他にも、プロテオグリカンにはEGF様作用と呼ばれる抗炎症作用、抗酸化作用も持ち合わせています。肌細胞の生成や新陳代謝を促し、美肌を保つために必要な働きを多く持っているプロテオグリカンは、飲んで効くだけでなく肌から浸透させて得られる効果も大きいと言われています。