関節を滑らかに動かすうえで欠かせない軟骨。そんな軟骨の仕組みや役割、年齢を重ねることによる変化などについて紹介していきます。

軟骨の構造

軟骨がクッションの役割を果たしている

関節は骨と骨をつないで体を自在に動かす役割を担っています。固い骨どうしをつなぐために、関節は全体が関節包で包まれており、内側の滑膜から関節液が分泌されて滑らかな動きを実現しています。さらに、骨と骨が接する部分はやわらかい軟骨で覆われ、その骨どうしを丈夫でしなやかな腱がしっかりとつないでいます。

関節を滑らかに動かすうえで不可欠な軟骨は、保水力の強いコラーゲンやヒアルロン酸、グルコサミンやコンドロイチンといった成分が豊富に含まれていることで知られています。それによって、大量の水分を含んでおり、滑らかな動きを実現しています。それと同時に、体重や衝撃を支えるクッションの役割を果たしています。

年齢や過度な運動によって軟骨が擦り減る

骨と骨をつなぐ関節を滑らかに動かすうえで欠かせない軟骨ですが、永遠にその機能が維持できるわけではありません。プロスポーツ選手などのように同じ動きを繰り返してどこかの関節に負担をかけると、その関節の軟骨が擦り減ったり、腱を痛めたりして関節がうまく動かなくなることがあります。そんなスポーツ選手以外にも、年齢を重ねると誰でも関節の軟骨が擦り減り、痛みを感じやすくなります。それが変形性関節症です。

年齢だけでなく、膝や肘など特定の関節に負担をかける仕事、肥満、O脚、X脚なども変形性関節症の原因となったり、進行を早めたりすることがあります。