どうして関節が痛くなるのか。その原因と予防のポイントなどについて、関節の仕組みそのものから解説して紹介します。

どうして関節が痛くなるの?

関節のしくみ

関節とは肘や膝、指などふたつの骨がつながって動くようになっている部分のこと。成人の人間には約200個の骨があり、それぞれの骨には役割があり、関節でつながっています。関節があることによって私たちの体はさまざまな動きをすることができます。

たとえば肩や股関節では腕やふとももの骨の端が球状になっており、それが肩や腰など胴体部分の骨のくぼみにぴったりとおさまっています。それにより、上下、左右などさまざまな方向に動かすことができるようになっているのです。一方、肘や膝、指などの関節は一方向にしか動かすことができません。

関節の痛みの原因

関節とは骨と骨をつなぐ部分にあたります。それぞれの骨は軟骨におおわれていて、この軟骨が骨どうしが直接接しないようにクッションのような役割を果たしています。さらに、骨どうしは簡単に離れないように靭帯などの腱や筋肉でしっかりとつながれています。

しかし、年齢を重ねたり、長期間にわたって過度な運動を続けたりしていると、関節を滑らかに動かす軟骨が擦り減ったり、筋肉や腱が弱くなったりします。それによって関節部分が炎症を起こし、痛みが発生してしまうのです。最も多いのは変形性関節症ですが、それ以外にも関節リウマチ、運動障害、関節に細菌が入って起こる化膿性関節炎、四十肩・五十肩や尿酸値が高くなることに伴う痛風などがあります。